2回目の治療を終えたころ、調子が良くなってきたけれども気になることが出てきた。
それは耳鳴りだ。
元々全く耳鳴りがしないわけではないけど、キーーンの音がデカい。
家が静かだから気になるのかと思ったけど、寝るときに気になる。
検索「耳鳴り 原因」
耳鳴りの原因
耳鳴りの原因を調べたら、8割から9割は内耳(耳)の問題と書いてあった。
耳鳴りの原因の多くは、耳にあると考えられています。耳の鼓膜の奥、内耳と呼ばれる部分が問題で起こるものが約8−9割で、例えば具体的には耳の病気や脳の病気、神経疾患や薬物中毒、全身的なストレスなどが原因だと言われています。
耳鳴りの症状があらわれる耳以外の病気 高血圧症、風邪、認知症、糖尿病、貧血、心臓病、自律神経失調症
https://www.memai-kobe.jp/15977874086941
けど、抗がん剤治療を始めた途端に始まったしなぁ 耳ではないと思う。
貧血??もう少し調べよう
抗がん剤とかかわる耳鳴りを探す。「抗がん剤 副作用 耳鳴り」
抗がん剤は内耳の働きを障害することがあるため、聴力とバランスに影響が出て、難聴やめまいを感じるのです。バランスは聴力に比べ障害される頻度が低いため、めまいが起きる頻度は低いようです。
難聴を起こしやすい抗がん剤に白金製剤(シスプラチンなど)、パクリタキセル(商品名パクリタキセル「NK」、タキソール)、ビンクリスチン(商品名オンコビン)、リツキシマブ(商品名リツキサン)などがあります。
https://www2.kuh.kumamoto-u.ac.jp/gairaichemo/manual-pdf/02_25.pdf
抗がん剤の副作用で起こる難聴に伴って、耳鳴りが起こることがあるそうです。
![わたし](http://40jyuuinyuugan.com/wp-content/uploads/2022/01/8b3ad0121abf1f23858c4c61f7df8a85.jpg)
いや、難聴はないな
使っている薬も違うしな
私はそもそも貧血気味なので、もしかして抗がん剤で赤血球が減っちゃったのかなぁ
うわ~ 貧血かも~(´Д`)
![わたし](http://40jyuuinyuugan.com/wp-content/uploads/2022/01/8b3ad0121abf1f23858c4c61f7df8a85.jpg)
イヤでも待てよ、貧血が起こるには、治療を始めてからまだ時間がたってない気がするけどなぁ・・・
副作用で貧血かと 勝手に思い込んだ私は、とりあえず治療を調べました。
抗がん剤の副作用で貧血がおこる
抗がん剤とは、体の中の分裂が多い(どんどん増える)細胞を攻撃します。
なので、体の中で新陳代謝が多いところや新しく細胞を作っているところが良く攻撃を受けます。
それが、副作用となって表れるのです。
なので、たとえば毛根がやられて脱毛。
皮膚や粘膜のターンオーバーがやられて皮膚の炎症や下痢、口内炎
などですが
骨髄という血液を作っているところも、次々と新しい血液を作っているので大きな影響を受けます。
骨髄で作られているのは、赤血球、白血球、血小板
貧血というのは 赤血球という酸素を運ぶ血球が減ることを言います。
赤血球の寿命は120日
なので、新しい赤血球が作られなくても 血管の中には治療前に作られた赤血球さんたちがまだいます。
そのほかに白血球は体を守る免疫の役割
血小板は出血を止めるかさぶたのモト。この3つが主に作られています。
白血球が減ると免疫力が落ちて感染しやすくなり、血小板が減ると血が止まりにくくなります。
このふたつは、治療中に注意するように言われますよね。
副作用がいつ起きやすいかの図はこちら
![](http://40jyuuinyuugan.com/wp-content/uploads/2022/03/2d17cdd0112ebe232cd1b9f21789f2c0-1024x633.png)
(インフォームドコンセントのための図説シリーズ 抗悪性腫瘍薬 肺がん 改訂版,p11,医薬ジャーナル社,2011より一部改変)
副作用の貧血、治療法は?
白血球が減ることに対しては、ジーラスタという注射があります。
抗がん剤とセットで、点滴から数日後に打ちに行っている方も多いと思います。
うちの先生は ジーラスタはセットでは打たない派 のようで、点滴の後は3週間後に血液検査のみ。
![わたし](http://40jyuuinyuugan.com/wp-content/uploads/2022/01/8b3ad0121abf1f23858c4c61f7df8a85.jpg)
血液検査で白血球が少なかったら、ジーラスタ使うのかな?
いままで白血球が少なかったことがないので今のところジーラスタ経験なしです。
では、貧血に対して、赤血球を増やす注射はないのでしょうか??
貧血にはエリスロポエチン?
実は貧血にはエリスロポエチン製剤というのがあります。
体の中で元々腎臓(尿を作る臓器)から出ていて、骨髄に向けて赤血球を作ってくださーいと命令する物質です。
それを体の外から入れて、骨髄に頑張ってもらうのですね。
![わたし](http://40jyuuinyuugan.com/wp-content/uploads/2022/01/8b3ad0121abf1f23858c4c61f7df8a85.jpg)
動物病院では、腎不全で起こる貧血の時に使ったりします
ヒトでは使わないのかなぁ
日本の現状
ヒトでも腎不全で起こる貧血には使うようです。
腎不全の時は、エリスロポエチンが減ってしまって貧血が起こるので、エリスロポエチンを注射すると良くなるんですね。
でも、抗がん剤の副作用の貧血は 骨髄では作ろう!としているけれども壊されちゃうんです。
だから、エリスロポエチンは充分に出ている。
てことは、エリスロポエチン注射してもあんまり効果ないのかな??
そんな時に調べた記事がこちら
外来化学療法の普及で迫られる新しい貧血対策。貧血に伴う疲れや倦怠感を軽減し、QOLの改善を目指す
がんサポートさんというページの記事。
ここでは抗がん剤でどうして貧血が起きるか、どのくらいで症状が出てくるのかなどがかいてある。
抗がん剤でもその種類によって貧血を起こしやすいものがあるようで
プラチナ系(シスプラチン、カルボプラチン)タキサン系(パクリタキセル、ドセタキセル)アントラサイクリン系(ドキソルビシン、エピルビシンなど)は貧血を起こしやすいそう。
そしてエリスロポエチンはどうも日本では承認されていないようです。
エリスロポエチン製剤の添付文書にも下記の注意書きが
15.1.5.がん化学療法又は放射線療法による貧血<本邦では承認外>患者に赤血球造血刺激因子製剤を投与することにより生存期間短縮が認められたとの報告がある。
15.1.6.放射線療法による貧血<本邦では承認外>患者に赤血球造血刺激因子製剤を投与することにより、腫瘍進展又は腫瘍局所再発のリスクが増加したとの報告がある。
15.1.7.プラセボを投与されたがん化学療法による貧血<本邦では承認外>患者に比べて赤血球造血刺激因子製剤の治療を受けた患者で血栓塞栓症の発現頻度が高いことが臨床試験にて示されたとの報告がある。
15.1.8.がん化学療法又は放射線療法を受けていないがんに伴う貧血<本邦では承認外>患者に赤血球造血刺激因子製剤を投与した臨床試験で、プラセボを投与した患者に比べて死亡率が高いことが示されたとの報告がある。
https://www.yakuji.co.jp/entry23345.html
怖いっす。(◎_◎;) 悪いところもあるので承認されていないんですね…
ちなみに次の診察の時に貧血がないか確認しましたが、私は貧血ではありませんでした。
そうだよね、はやすぎるもんね。耳鳴りはストレスか??
まとめ
・白金製剤、パクリタキセル、ビンクリスチン、リツキシマブで難聴に伴う耳鳴りを起こすことがある。
・抗がん剤副作用で貧血が起こることがある。(特にプラチナ系、タキサン系、アンスラサイクリン系)
・海外では抗がん剤の副作用の貧血に対して、エリスロポエチンという治療がある
・日本ではエリスロポエチン製剤は未承認(抗がん剤治療に伴う貧血に対しては)
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