獣医だからちょっとわかる病気のこと。
そんな私が乳がんになったとき どうやって調べてどうやって知識をつけたか
せっかくだから共有して心配事を減らし、前向きに治療に取り組むぞ!

糖質制限は乳がんのリスクを下げるか?

予防

一度なってしまったものの、もう二度となりたくない

というか乳がんになったのは何か原因があるのか?

って、誰でも思いますよね

私は論理的なドライなタイプなので

それ、証明されてるの?ってすぐ聞きたくなりますけど

これはもはや化学を信仰しているのかなw

という話は置いておいて、がん治療って

研究と治療が近いというか

研究して、効果が証明されて、すぐ治療に反映される

そして、治験や研究段階のものも多く話題に上がるので

混乱w

特に食事は色々言われていて、

証明はされていないんだけど こんなデータあるよ

ってところから ○○食べたらがんが治る!!!

みたいなサイトとかっていっぱいあるよね

今回はその中でも糖質とがんについて調べてみました

あくまで個人で調べてみた段階なので

今後いろいろアップデートされていくと思うけど

こんなことも書いてあるよって参考にしていただけら嬉しいです

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がんと糖質制限

よく耳にするのが、がん細胞は糖が好き っていうやつ

根拠はあって、実際にがん細胞は糖質を取り込むスピードが速い

それを利用してがん細胞を探す検査があって

PET検査というんだけど

その検査のこともあって、じゃぁ糖質制限したら

がん細胞にご飯がいかなくなって 死ぬ(もしくは増えにくくなる)んじゃない?

っていうのが糖質制限派の理論だった

詳しくはワールブルグ効果 というんだけど

これ説明するには 細胞がどこでどうやって糖を使ってエネルギーをつくるか

みたいなところの基礎知識がないといけないから

とにかく 雑に言うと

がん細胞って 効率悪い方法でエネルギー作ってて、それで原料の糖をたくさん使う

ってこと

だから糖質制限が効くのでは?

そこから研究が始まったようです

試験管の中では、糖を減らすとがん細胞の増殖が抑えられることもわかっています

腫瘍の細胞株を、ウシ胎児血清と糖質フリーの培養液で培養すると確かに増殖能が低下し、糖質を増やすと再び細胞の増殖を認めます。これが、よくいわれる癌の兵糧攻めの根拠ですが、このウシ胎児血清と糖質フリーの培養液の状態は血糖値10~20mg/dLに相当します。従って、癌細胞を兵糧攻めにするには、血糖値を10~20mg/dLにする必要があるということです。

https://eiyonews.com/nutrients/ganketonshoku/

ちなみにてんかん発作では食事療法によって

発作が減ったりするようですね

ではがん治療ではどのような研究が行われているのでしょう

がんとケトン食

はい、いきなりわからない単語出てきました

ケトン食

ケトン食というのは ケトン体というのが多く含まれている食事のこと

で、ケトン体っていうのは 糖に代わる栄養素で

もともと体でも 糖が減ると(血糖値が下がると)作られるもの

脂質から作られるので

糖分を抑えて、その分脂質を増やして、ケトン体というもので体のエネルギーを補っていこうと

そういう食事のことで

日本の大阪大学が主体となって がんとケトン食の研究を行っています

大阪大学と聞くと、信ぴょう性が出てきますね

ケトン食での血糖値

この研究で、血糖値を下げるべく食事制限をした人たちのデータをみると

血糖値は60~100mg/dLに維持されるそうです

それは、体がもつ 血糖値を維持する仕組みが働いて、(多分ですが筋肉などを分解して、肝臓で糖新生という仕組みを使って)糖を作るからです

じゃあ、がん細胞 糖を食べれてるじゃん

ってことです

阪大の先生も、だからがん細胞が飢餓状態になってはいないと思うと言っていました

しかも、このケトン体自体を使えるがん細胞、使えないがん細胞などもいるようで

ケトン体使える奴いたら、ご飯全然困らないじゃん ってことですよね

ケトン食はがん治療に効かない?

じゃあ意味ないじゃん、と考えるのは早急です

それでもデータでは、がん患者さんの余命が伸びるデータや

生活の質が改善するといったデータもあるのです

(糖質をとれない生活なのに、質が改善するってすごいなぁと思います)

で、結論 ケトン食が効果を出すメカニズムが わかっていないようなのです

でも、何らかの方法で、がんとケトン体はかかわっている

と、大阪大学の先生は考えているようです

糖尿病と乳がん

ちなみに、糖尿病と乳がんは関係があるのではないかと

強く考えられています

乳がん診断ガイドラインでも

糖尿病の既往と乳癌発症リスクとの関連について,すでに7件のメタアナリシスが報告されており,いずれも糖尿病既往なしの群に比べて既往ありの群において乳癌発症リスクの増加が観察されている1)~7)

https://jbcs.xsrv.jp/guidline/2018/index/ekigakuyobo/bq15/

インスリンが高いと(インスリンとは血糖値が高いときに出るホルモンです)それによって

乳がんの発症率が上がると考えられている

と書いてありました

しかし、日本でとったデータでは、研究の人数が少ないせいか有意差がなかったようで

これから、たくさんの人数のデータを集めたいと書いてありました

詳しく読みたい方はこちらから

BQ15.糖尿病の既往は乳癌発症リスクを増加させるか?

運動により乳がんのリスクが下がることも言われていますし

糖尿病にならないことは、大切なようですね

素人が糖質を制限しても効果は期待できない

これが私の結論です

素人が、多少糖質制限しても

血糖値が下がってしまうほどの糖質制限は無理です

そこまで素人でやると、筋肉量を落として 逆に乳がん以外で体調を崩す可能性もあります

つまり

ケトン食治療をきちんと受ける

本格的にやりたいのであればそれしかないと思いました

もちろん、データがそろったら効果がなかったということもありえます

研究段階ですから

でも、効果が出ている人もいるというのであれば

試してみたいという気もします

今のところ、ケトン食治療の対象はステージ4の患者さんに限られているようです

つまり、再発をなくすとか

健康な人が乳がんになりにくくするためにする食事とか

そういうものでは全くない

ということです

まぁ、素人のできる糖質制限でも

糖尿病のリスクを減らすことはできるでしょうから

そういう意味では 乳がんになりにくくなる

ともいえるかもしれませんね

阪大の先生の書いたページはこちらです

癌ケトン食療法の現状と課題 | 萩原圭祐 先生(大阪大学) | 栄養ニューズオンライン | 栄養NEWS ONLINE
【注目のキーワード:癌ケトン食療法】萩原圭祐 先生(大阪大学)インタビュー。 ケトン食の治療における活用と癌治療への展開、大阪大学における取り組み、癌ケトン食のレジメの検討、癌患者に対するケトン食の有用性の検討、効果発現機序の解明に向けて、今後の展望と課題等についてお話を伺った。

まとめ

・がん細胞は試験管の中で極端に糖を減らされると増殖が抑えられる

・大阪大学でケトン食療法というのが行われている(現在患者さんは募集していない様子)

・ケトン食療法では理論上がん細胞が増えないとされているほど血糖値は下がっていない

・ケトン食療法では効果のある患者さんもいるが、メカニズムはわかっていない

糖尿病では乳がんのリスクが上がる

・素人が行う程度の糖質制限と ケトン食療法とは全く別物

・でも、糖質制限したら糖尿病にはなりにくくなるから、いいかもね

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