はじめに
高額療養費制度というありがたい制度
日本に住んでいて本当に良かった!日本大好き!とかは言わないけど でも社会保障が厚いなと思った、今回病気になって初めて。
病気になるまでは、何も考えずに給料から天引きされていた社会保険料を取り戻す時がやってきた(笑)
いやーそれにしても自分のこととなるなら調べますよね~、だってお金の心配しながら治療するのはシンドイから どのくらいかかるかの目処だけでも知っておきたい〜
まず!どんくらいかかるのよ治療費は!
と思って 調べました。はい。
乳がんの治療費
私の場合の今のところのサブタイプ、治療は
ルミナルHer2(トリプルポジティブ)
ステージはⅠかⅡa(知らんのかい!そして手術と病理検査してないので今のところのステージ)
治療法は「ACからドセハーパー、部分摘出センチネルリンパ(±リンパ節郭清)そのあと抗Her2を合計1年、放射線、ホルモン療法」
ということで、フルセットでございます。
「お前のタイプ、メジャーじゃないねん!」←ですよねw
ということで、例えば”ルミナルAで手術とホルモン療法だけ”とか”ルミナルB非浸潤タイプでTC”とか、私の場合はどうなのよ!そこ詳しく!!という方におすすめ、治療費が結構詳しく載っていたのはこちら
国立がん研究センターの乳がんの本
国立がん研究センターの乳がんの本posted with ヨメレバ木下貴之/田村研治 小学館クリエイティブ 2018年06月22日頃 楽天ブックスで購入Amazonで購入7netで購入
この本の治療法のページの下にそれぞれ薬剤や術式ごとの治療費が載っています。
私の場合はたまたまネット検索したときに似た例が出ていたのでそちらから引用を
治療法 | 治療スケジュール | 自己負担額(概算) |
術前薬物療法 (抗HER2療法) | 【抗がん薬】 AC療法:3週間ごと×4回 ドセタキセル:3週間ごと×4回 | 約1万円×4=約4万円 約3万円×4=約12万円 |
【分子標的薬】 トラスツズマブ:3週間×18回 | 約3万5000円×18=約63万円 | |
手術 | リンパ節郭清ありの乳房部分切除術: 1週間の入院 | 約20万円 |
放射線療法 | 5日間×5週間の通院 | 約5000円×25=約13万円 |
術後薬物療法 (ホルモン療法) | 【抗エストロゲン薬】 タモキシフェン:1日1回×5年間 | 1カ月分約3000円×12×5=約18万円 |
【LH-RHアゴニスト製剤】 ゴセレリン:4週間ごと×2年間 | 約1万3000円×24=約31万円 | |
| ||
計 | 約161万円 |
ひゃく……161マン!!!(しかも再診料とかCT,MRIとか遺伝子検査やりたいとか まったく含まれていません。。。
詰んだ(笑)
と、多くの人がならないように
はい、社会保障サマのお世話になりましょう!
高額療養費制度というやつ
高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額(※)が、ひと月(月の初め から終わりまで)で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。
※入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。
厚生労働省HPより https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
ふむふむ、上限額だけ払えばいいのね?
で、上限額はいくらなのかな~?(楽しくなってくる)
69歳以下の方の自己負担上限額
適用区分 | 1カ月の上限額(世帯ごと) |
---|---|
年収約1,160万円~ 標準報酬月額83万円以上 | 252,600円+(医療費-842,000円)×1% |
年収約770万~約1,160万円 標準報酬月額53万円以上 | 167,400円+(医療費-558,000円)×1% |
年収約370万~約770万円 標準報酬月額28万円以上 | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
~年収約370万円 標準報酬月額26万円以下 | 57,600円 |
低所得者(住民税非課税者) | 35,400円 |
オッケーオッケー ここで私の支払額を言ったら年収ばれちゃうからね(笑)
仮に 57600円としましょう そうなると
病院の窓口で、はい○○円です!と言われた額の1か月の合計が57600円を超えたら、その分を返してもらえるっていう制度。
おぉぉ~!
た、だ、し! 合計って言ってもぜーーんぶいろいろは足させてくれない
足し算のルール
① 受診者ごと ってことは 私の分だけ(まず、ね)
② 医療機関ごと
(院外処方せんにおける薬剤費等は、その処方せんを発行した医療機関における自己負担額と合算)ってことは、病院ごとにまとめるってことで、そこで出された処方箋でもらう薬代も足してオッケー
③ 医科ごと、歯科ごと
同一医療機関でも医科と歯科の医療費は別扱い へぇー 乳腺外科と口腔外科だとだめだってこと
④ 入院ごと、外来ごと
同一の医療機関の同じ科にかかった場合でも、入院と外来の医療費は別扱い えー!!入院と外来は違うの!?ということは入院でマックス57600円に、その月の外来は別でマックス57600円か…
とりあえずオッケー
普段の治療では外来だから、その月に払った治療費、もらった飲み薬代を一か月分足し算して、例えば57600円 より多い場合はそのはみ出した分が返ってくると。
ACの時は大きな事件がなければ超えなさそうだけど、ドセタキセルとハーセプチンパージェタの時は超高額だから,超えてきそうだな。ふむふむ
あと入院。実はこれ落とし穴があって、入院が月をまたぐとそれぞれで上限が57600円になるからめっちゃ損。
たとえば30日に入院して31日までの二日分で足して57600円行かないと戻ってこない。そして1日から5日まで入院したら、その分でマックス57600円
1日から7日までだったらその分全部足してマックスが57600円、、、。
全然違いますやん(;´∀`) あぁ、入院が月をまたぎませんように
そしてさらに二段構えの落とし穴
69歳以下は、別の項目同士の合算は 各項目が2万1千円以上の場合のみ合算!
つまり、乳腺外科の通院で例えば80000円、歯医者で5000円
でも 歯医者分は21000円超えてないから
乳腺外科の80000円は上限が57600円 でも歯医者分は合算できないのでプラス5000円
合わせて62600円…
世帯合算
同じ医療保険に加入している場合、同じ世帯にいるほかの家族の治療費も 同じように合算できます
(もちろん69歳以下であれば 21000円を超えたもののみ合算)
いや、ひと月21000円を超えるような病気が家族で二人以上いるなんて辛すぎる…
多数回該当
過去12か月以内に3回以上、上限額に達した場合、4回目から「多数回」該当となり、上限額が下がります。
所得区分 | 69歳以下 多数回該当適用後 | 70歳以上 多数回該当適用後 |
---|---|---|
年収約1,160万円~ | 140,100円 | 140,100円 |
年収約770万~約1,160万円 | 93,000円 | 93,000円 |
年収約370万~約770万円 | 44,400円 | 44,400円 |
~年収約370万円 | 44,400円 | 44,400円 |
住民税非課税者 | 24,600円 | – |
お、4回目からは57600円が44400円になるのね!ありがとう!
※2022.01.31追記 多数回該当は、基本的に自動的に金額が変更になるそうです。私たち側からの手続きなどは不要ですが、金額がキチンと下がっているか確認はしましょう!
付加給付
さらに! 大手企業や公務員の人は 付加給付と言って 今まで計算したけどその上限がさらに20000円などに下がる(さらに追加で給付される)ことも!!
※自分が加入している健保組合のHPを確認してみましょう!!
ちなみに中小企業が主に加入している 協会けんぽでは付加給付はありません。(´;ω;`)
2万…全然違うなぁ ここで会社の福利厚生が効いてきますね
申請方法
ではでは、上限額が超えたなぁという場合はどういう方法で超えた分が返ってくるのでしょうか?
それは、高額療養費支給申請書 を 1か月ごとに(!!!)出す!
めんどくさ!!
申請書は記入事項はそんなに多くないですが、医療機関ごとの診療費、振込口座情報などを記入します。
申請してから、給付金が振り込まれるまで 3~4か月かかります(´;ω;`)
結構立て替えておかなきゃいけないのねぇ(´;ω;`)
ということで、立て替え?厳しいわ~という方は 限度額認定証というのをもらいましょう
限度額認定証
限度額認定証とは 病院の受付に提出すると、窓口での支払いが上限額までになる まさに
「このもんどころが目に入らぬかー!」的な 認定証である
私はACからだったけど、ACはそんなに治療費がかからないとか知らずに早速申請!!
申請書は1枚で、とても簡単。(協会けんぽの場合ですが)
認定証もすぐに郵送されてきました!
有効期限は1年間、だけど申請すればすぐまた新しい有効期限の認定証がもらえます。
しかーし!!
2つの医療機関や、外来と入院など 合算がある場合は 認定証がない場合と同様の申請書で 高額療養費支給申請書 を提出します。
そうすると合算したから超えましたよ!!ということが分かってもらえて、上限額を超えた分が振り込まれるわけですね!
そしてさらに年末になったら、医療費控除も申請するのじゃー!!
医療費控除とは、税金が安くなる仕組みで 今回の高額療養費制度とは別!!
税金も返せー!!(笑)
医療費控除のことはこちらから
セルフメディケーション税制というのも気になる方は
まとめ
・医療費が高くなったときは、高額療養費制度がある
・別の病院や家族分も合算できるけどルールがある
・3回以上限度額を超えたら、さらに上限額が低くなる
・申請されてから数か月、振り込まれるまで時間がかかる
・そのために、窓口に出す限度額認定証がある
・医療費控除は別なので そちらも年末は手続する
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