ドキソルビシンにトラスツマブ、心毒性が怖すぎる

AC治療が始まったときも思ったけど

ハーセプチンも心臓に悪いんかーーい！！

やだもう胸が痛い気もするし

いや全然心拍数も血圧も普通なんだけど

抗がん剤の心毒性を調べました！

ドキソルビシンの心毒性

これはAC療法を始める前に自分で調べたのもあるし

仕事でワンちゃんのリンパ腫などの病気にも使うので

（犬と一緒かはわからないけどｗ）

何となく知っていた　ドキソルビシンの心毒性

怖いのはまず

不可逆性　

っていって、一度悪くなったら薬切っても元に戻らないことが多いの

それがまず最大の特徴

最初の数日で起こる急性の場合、戻ることもあるらしいんだけど

数週から数か月たってから起こる症状はタチが悪く

また、数年たってから症状が出ることもあるとのこと

しかも、体に入れる量が増えれば増えるほど、心臓に影響が出る確率が上がる

そんなもんで、一生に投与できる量まで決まっている

つまり、今回ドキソルビシン使ったから、BBAになってから別のがんになっても

ドキソルビシンつかわなくていいの～？？やったー！！

違うか…　治療の選択肢狭まっとるやん

しかも、たぶん生涯投与量に達しているわけではないから

治療法によっては使えるかもね、知らんけど　

ドキソルビシンによる心不全のリスク因子は

・累積投与量

・女性

・６５歳以上か１８歳未満

・腎不全

・縦隔（胸の正中）への放射線治療歴

・併用する抗がん剤

・他の心臓系疾患

一度心不全を発症すると、ドキソルビシンは２度と使えない。

追加で使うことで、心臓が悪くなって死に至ることもあるとのこと

ハーセプチンの心毒性

ハーセプチンの心毒性は

ドキソルビシンと違って

お薬休むと３ヶ月くらいで改善することが多いということ

でも３分の１くらいの人はしばらく（もしくはずっと？）心臓が悪いのが残るんだって

で、左室駆出率と言って、心臓のポンプ機能が元に戻ったら

再投与しても比較的安全なんだそうですよ！！！

ドキソルビシンとはちょっと違う風に心臓に負担をかけるんだけど

そんな詳しいことは知らなくてもよさそう

ハーセプチンによる心毒性のリスク因子は？

・アンスラサイクリン系の投与歴

・６５歳以上

・肥満　BMI＞３０

・投与前に心臓が悪い

・動脈性高血圧

・放射線治療をやったことがある

ふむふむ、なるほど

自覚症状は？

自覚症状は

体を動かした際の息切れや息苦しさ

むくみ

動悸

だけど、検査で先に見つかることが多いとのこと

治療中に定期的な検査をすることが大切なんですね

心臓の検査はどのようなものがある？

私が受けたのは、心電図と心エコーの２つ

心電図では心臓の肥大や不整脈などがわかります

心エコーで主にみているのは　心臓のポンプ機能　どのくらい血液を送り出せるかですね

このほかに、心室に負担がかかったときに上がる血液の数値がBNPという数値

BNPは初期では上がらないこともあるが発症後に役立ったりもする

BNPより先にわかる可能性があるものでトロポニンというバイオマーカーもある

これらの検査を組み合わせて心臓の様子をモニターするが

治療計画と同様に　検査も主治医の好みや方針によるのでしょうね

心毒性が出る可能性は？

心毒性の発症する可能性は、どのくらいを心毒性というかの基準はすべての論文で一緒ではないものの

以下のように言われています

アントラサイクリンによる心毒性（左室駆出率（LVEF）がベースラインより 10％ポイント以上低下し、LVEF＜50％と定義）の発症率は 9％で、発症のタイミングは中央値 3.5 か月であった（98％が 1 年以内に発症）。

http://www.jse.gr.jp/guideline_onco2020-2.pdf

上のPDFには大元の論文も載ってますので詳しくはそちらを

そして、ドキソルビシンとハーセプチン　つまり

アントラサイクリンとトラスツズマブの併用に関しては

アントラサイクリンとトラスツズマブを併用またはトラスツズマブ単独のレジュメにおいて、心毒性の頻度は、左室機能障害が 4-27％、心不全が 0.4-16％と報告されている。この中でアントラサイクリンとトラスツズマブを同時投与した研究では、左室機能障害が 27％、心不全が 16％と極端に多く、、、

http://www.jse.gr.jp/guideline_onco2020-2.pdf

となっていて、つまり後ろの部分ですよね、同時投与した研究では心不全１６％・・・

結構ですね…２０人に３人か

怖いですね　まぁ、苦しくないしドキドキもしないんで

大丈夫と信じてる

まとめ

・ドキソルビシンの心不全は治らないことが多く、命にかかわることもある

・ハーセプチンの心不全は薬とやめると戻ることが多い

・むくみや動悸、息切れが自覚症状だが、それより前に定期的な検査で分かることが多い

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・ドキソルビシンでの心不全発症の確率は９％、ハーセプチンとの併用では１６％