さて今なにかと話題の”オンコタイプDX(ディーエックス)”
しばらく、オンコタイプデラックスって読んでましたよねw
保険適用にならないの?え?逆に無料?
私はまぁルミナルHER2、トリプルポジティブなのでまったく適応ではないのですが
抗がん剤はしんどいので、やらなくていいならやらないほうがいいよー!!
という気持ちも込めて調べてみました!
オンコタイプDXとは
なんとしらべたら、乳がんの遺伝子検査は2種類ありました
オンコタイプDXとマンマプリント
でも、日本であまりマンマプリントやってる人いないから とりあえずオンコタイプDXしらべよ
がんプラスのページにはマンマプリントのことも詳しく載っています
オンコタイプDXは、乳がんの再発率や抗がん剤の効果がどのくらい上乗せできるかを調べられる遺伝子検査です。
抗がん剤やるべきかやらなくていいのか?を判断するための検査ですね
再発のリスクをRSという数値で表します
それが0~100で表されて、その数値によって、抗がん剤をやらない場合の再発率を教えてくれたり、抗がん剤をやった場合はどのくらいその再発率を下げられるかを教えてくれるのですね。
お医者さん向けのセミナーかと思いますが、詳しく解説してくれている動画がありました
海外がん医療情報リファレンスさんのページです
これからこの動画をベースにお話をまとめていきますね
ルミナルA,B STⅡ~Ⅲの治療方針
オンコタイプDXを行わない場合の治療方針は、今のところ明確な基準はないようです
オペ → ホルモン療法
オペ → 抗がん剤 → ホルモン療法
抗がん剤 → オペ → ホルモン療法
ですね、
で、ここで難しくなるのが 抗がん剤をやるかどうか です
そこをもう少し情報多く、判断をしやすくするのがオンコタイプDXという検査ですね
オンコタイプDXの適応は?
その判断で言うと、トリプルネガティブ、HER2(+)遠隔転移や再発、リンパ節への転移が多い場合などは すでに抗がん剤をやった方がいいことがはっきりしているのでこの検査の適応ではないのですね
現在保険適応になりそうな条件は先に書くと
・ホルモン陽性、HER2陰性の浸潤性乳癌術後
・リンパ節転移陰性/微小転移/転移1~3個
となりそうです。
オンコタイプDXは保険適用??
さて、この検査わりかし新しい検査で、今まではなんと自費で45万円しました !!
しかも、RSの数値によっては 中間リスク という判定のもあると
45万円払って中間だったら迷うー!!迷ってるからやった検査なのに!!
という愚痴は置いておいて、保険の承認が下りるはずでした
それがなんと
「12月1日付で保険適用する」ことが承認されたプログラム医療機器「オンコタイプ DX 乳がん再発スコアプログラム」について、メーカー側のプログラム開発が遅れており供給開始が遅れることが分かった―。こうした事態を踏まえて、当該機器の「12月1日付で保険適用する」旨は保留とし、改めて保険適用時期などを審査することとする―。
https://gemmed.ghc-j.com/?p=44681
これによってなんと自費での受付も一時中止
つまりどうやっても受けたい検査が受けられない時期がありました
それが
まだ、保険適応としてのシステムは変わらず出来上がっていないようですが、今回の診断システムを提供できなかった企業による緊急措置として、今週から
・2021年10月1日以降の手術
・まだ手術後の化学療法もホルモン療法も始めていない方
という条件を満たす方では患者さんの希望により、実際のシステムが完成して保険再承認されるまでの間だけ無償で提供されるそうです・・・
https://ameblo.jp/hubreast2018/entry-12723446622.html
急に救済措置が決まったのです
なので今は無償で受けられる時期に当たります!!
そして、再承認されるのは2022年の4~5月とされています
(2022年4月28日現在)
もうすぐ保険適用になるでしょうから、どのみち安心して受けられますね
手術と同時に行えば、高額療養費制度で支払額は変わらないのでしょうか?
詳しくは主治医にご相談をしてくださいね!
オンコタイプDXでどのくらいの人が治療が変わるの?
さてどのくらいの人が、この検査を行うと治療方針に変化があるか を調べたデータがあります
もともと、この検査がない場合は先生が
腫瘍径、ホルモン受容体、リンパ節転移、グレード、Ki67、閉経状態
などで判断しています。
この時点の判断で、抗がん剤治療が必要ではないか とかんがえた患者さんと
ホルモン療法だけでよいのではないか と考えた患者さんが
どのくらい治療方針に変化があったかのでーたがあります
ホルモン受容体陽性、腫瘍径T1~3(腫瘍があって、胸壁などにはくっついてない) リンパ節転移N0~1(0~3個まで)
の人
先生が、検査やる前に 57%の人が抗がん剤やろう 43%の人がホルモン療法でもよいかな
と判断
で、抗がん剤やろうという人のうち、44%がホルモン療法のみでOKに(ほぼ半分!?)
ホルモン療法でいいかと話していた人のうち、15%が抗がん剤の上乗せ効果がありますとわかりました
全体として約30%の人は、抗がん剤を省けるわけですね!!
生活も大きく変わりますし、やらなくてもいいのならやらないほうが
と思います、経験者としては…
治療ガイドラインとオンコタイプDX
NCCA治療方針は閉経前と閉経後に分けられています
そのなかでオンコタイプDXが強く推奨されているのは
【閉経後】
腫瘍径0.5cm以上
腫瘍径2cmでもリンパ節転移のあるヒト
リンパ節転移が1~3個の人
なんか条件がかぶっている気もするけど
それ以上の人はもう抗がん剤っていうことですね
【閉経前】のヒトでは
腫瘍径が0.5cmより大きくてリンパ節転移のない人
に強く検査を推奨しているようです
閉経前の人は、より抗がん剤を勧められる条件が厳しいようですね
リンパ節転移のある人はもう抗がん剤ということです
で、テイラー試験という有名な試験を行って(リンパ節転移陰性の人の試験です)
このオンコタイプDXを行った後にどのくらいの数値の人が抗がん剤を行った方がいいかみたところ
RS中間値が出た場合 50歳未満と以上でデータが変わったようです
オンコタイプDXデータの見方
今のところ、参考にした動画をもとにすると
※術後のリンパ節転移陰性(pN0)の場合
→ 51歳以上でRS25以下で抗がん剤 なし
→ 50歳以下で → 臨床的リスクが低ければ RS20以下で抗がん剤 なし
→ 臨床的リスクが高ければ RS15以下で抗がん剤 なし
※術後のリンパ節転移が1~3個の場合
→ 閉経後でRS25以下で抗がん剤 なし
→ 閉経前 RSによらず 抗がん剤 必要 (つまり検査必要ない)
となっています。
ちなみに臨床的リスクが高いとは
・グレードⅠで腫瘍径3cm以下
・グレードⅡで腫瘍径2cm以下
・グレードⅢで腫瘍径1cm以下
となっています
このガイドライン+主治医の経験+患者側の再発リスクへの許容度
なども加味されていき、治療法が決められていくようです
中には、抗がん剤をやるかやらないかの選択を患者側に求められることも多く
(まぁ自分の体ですから、自分で決めなさいということなんだと思います)
知識もなく、ましてや抗がん剤の経験がある人なんてほとんどいないでしょうから
厳しい選択になるなぁと思いますよね
私は有無を言わさずフルコース治療なので
治療に選択肢がある分羨ましいような、
迷うから、最初から ハイこれ!と言われたほうがいいような
ちなみに私の主治医の大門未知子先生wは、乳腺全摘で!と私が言った時も
「いや、部分摘出でいいよ」とあっさり退けてきたので、オンコタイプをやる状況でも
私が決める間もなく抗がん剤をやるかどうか決めてくれるタイプの先生だと思います。
まとめ
・オンコタイプDXがもう少しで保険適用、今は無償!(2022年4月現在)
・ルミナルA,Bタイプでリンパ節転移が比較的少ない人の再発リスクや抗がん剤の効果をみる遺伝子検査
・抗がん剤をやる予定だった人の44%がホルモン療法のみでいいことに
・ホルモン療法のみの予定の人の15%に、抗がん剤の上乗せ効果があることが分かった
・RSが中間値の場合は50歳区切りで(あと閉経しているかどうか)で判断が変わる
・この検査に加えて、主治医の経験や患者さんの希望などで治療方針が決まっていく(検査結果が絶対的なものではないということ)
・気になる人は主治医に詳しく相談!
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